「大手かベンチャーか」、あなたのその質問ズレてない? ③
MJ流・就活での判断基準
ここまでは、原理原則を並べてきたが、そろそろ質問に答えていこうか。
私がメガベンチャーと呼ばれる企業を選んだ理由をお話ししよう。
先ほどの「食うに困らぬ稼ぎを得続ける」という目標だが、実は私自身が就活の頃に掲げていたものだ。
私はこれを達成するために試行錯誤した結果、下記のような思考プロセスに至った。
【思考プロセス】
たとえ会社が潰れても、自力でお金を稼げる自分でいたい。
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そのためには、ビジネスパーソンとしてあらゆる組織で必要とされる存在になりたい。
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学ぶ機会に恵まれ、早く成長できる環境に身を置きたい。
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ビジネスパーソンとして優秀な人と、一緒に仕事ができる状態になりたい。
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一般的に「優秀なビジネスパーソン」と言われることの多い戦略コンサル系の人々が、転職先として選んでいる業界は、先進的でポテンシャルが高い市場である。
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【判断基準】
・戦略コンサル出身者に選ばれている、実際に多数入社している
・ITを使って、新たな産業分野を開拓している
・結果として、高収益な事業を生み出して成長、拡大している
・新卒の育成方針が明確で、育成に多くの人的リソースが支払われる見込がある
・少なくとも自分が一人前になるまでの3~5年程度、上記の環境が維持される見込がある
「ベンチャーか大手か」、二項対立のその先へ
これらの判断基準において、「ベンチャーか大手か」という論点には触れていない。
しかし、「新たな産業分野で高収益な事業を生み出す」のは、成熟した既存の市場や大企業では容易ではない。
必然的に、「少数精鋭」で「優秀な人材」が「急成長する事業」を「次々と生み出す」状況にある「ベンチャー企業」が、条件を満たしやすくなるのだ。
上記のような入社動機だったため、「大きくなりそうだから入る」という発想よりも、「自分がどうすれば事業に貢献して、会社を大きくしていけるか」ということを考えていたと思う。
ちなみに最後の要件、「自分の成長に必要な環境が維持される見込」も、修行中で半人前の状態で放り出されるリスクを回避する意味で重要だった。
結果、ベンチャーと呼ばれる組織の中でも、「上場済み企業」という条件を追加した。
また、個々の企業情報を収集して適切に判断するのは、一人ではとても難しい。
私の場合は、人材紹介サービスを利用することで、希望条件に合う企業の情報を入手していたことも付け加えておく。
周りの学生でなく、経験豊富な社会人にキャリア相談をすることで、自分の考えを深められたのは良い経験だった。
個人的には大変お世話になったと感じている。このようなサービスや、周囲の社会人との関係をうまく活用してみることもおすすめする。