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ESの「自己アピール」には、挫折からV字回復した話を書け!

皆さんごきげんよう。MJだ。

今日は就活生から寄せられた質問の中でも、過去に特に多く寄せられた質問について、お話ししよう。
 
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MJはじめまして。質問です。
いきなりなのですが、就活での自己アピールって何を話すのが正解なのでしょうか?
アピールといっても、自分に何か人よりすごい特技があるわけでもないし、
かといって「バイトがんばりました!」みたいな話をしても、「それで?」という雰囲気になってしまって…うまく話が盛り上がらず、アピールできた感じがしません。
面接官に「君、いいね!」と思ってもらえるような自己アピールって、どうやって考えればいいのでしょうか!
(私立文系3年・女性・web系ベンチャー志望)
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確かに、エントリーシートでも面接でも、自己紹介や自己アピールを求められる機会はとにかく多い。
しかし「自己アピールをしてください」と言われても、オープンクエスチョンすぎて、何をどこまで話せばいいのか戸惑ってしまった、なんて経験がある方も多いのではないだろうか。
何を隠そう、私もそう思っていた一人だ。
「自己をアピールって、経歴だけなら履歴書に書いてあるし、かといって自慢話ばっかり並べても場が白けるだけだし、どうすりゃいいんだ!」
 
なーんて、就活を始めたばかりの頃は考えていた。
 
しかし就活を終えるころには、強調して伝えるべき点や情報が、なんとなくわかるようになった。
さらに自分が新卒として働き、新卒採用の面接官を担当するようになって、より体系的にそのことが意識できるようになった。
多くの企業において、新卒の総合職採用では、人事部以外の社員が面接官を担当することがある。
必ずしも採用業務に慣れていない現場の社員が新卒採用面接を行う際、何をもって評価基準とするのか。
面接の短い時間で、評価に必要な情報を分かりやすく適切に伝えるにはどうするのがベターなのか。
ここではそんなことをお話ししよう。
就活生の皆さんは、「自分ならどんなことを話そうか?」ということを意識しながら、読んでみてもらいたい。
業界や組織規模によって、当てはまらない場合も多いとは思うが、一般論として考え始める際のたたき台として使ってみてくれ。
 
◆そもそも、企業が人を採用する理由とは?
本題に入る前に、少し回り道をする。
「そもそも企業は、なぜ人を採用するのか?」
企業とは、事業を通じて利益を生み、企業価値の向上と配当を通じて所有者である株主へ還元する、営利活動を目的とした主体である。
企業にとって、「ヒト」は欠かせない経営資源であり、事業が成長するにつれて必要な人数もまた、増えていく。
利益を生み出し続けるためには、採用活動は不可欠な要素だ。
つまり会社は「利益を出したい」、そのためには「事業を動かす人」が必要。
採用する理由を端的に述べてしまえば、こんなところだろう。
 
では、どんな人に来てほしいと、企業は考えるのだろう?
 
その期待に応えようとすることが、自己アピールを考える足掛かりになるはずだ。
 
◆「バイト」と「正社員」の違い
新卒採用を行うほとんどの企業が、既に収益化している事業を持っているはずだ。
つまり継続的にサービスや商品をお客様に提供し、売上を生み出している。
この場合、程度の差こそあれ、事業の中には「売上を生み出す方法」が仕組みとして存在してする。
例えば、飲食店の場合を考えてみよう。
営業中の店舗であれば、「店を訪れたお客様に、料理を提供することで代金をいただく」という事業モデルだ。
ここに、「料理をおいしくして価格を上げて、売上を増やす」「周辺にチラシを配って、来客数を増やす」「調理時間を短くすることで、お客様の回転率を高めて来客数を増やす」などの施策を行うことで、利益を増やすことができる。
会社として蓄積してきたノウハウが多いほど、洗練されマニュアル化が進んだ、効率の高い業務プロセスが構築されていることだろう。
大手のファストフード店などでは、学生アルバイトが担当できるほどに、業務は「型」化されている。
では、新卒の「正社員」は、学生アルバイトで異なる点とは何か。
それは「待遇条件」と、「期待される収益」の大きさだ。
一般的に、正社員はフルタイムの勤務時間を拘束されるかわりに、給与条件はもちろん、保険制度や福利厚生、社会的地位の観点からも、アルバイトより有利といえる。
一方で、より複雑な作業や、既存の仕組みの改善、新しい仕組みの構築といった、より付加価値の高い仕事を求められる。
もちろん、それは簡単なことではない。だからこそより良い待遇条件とセットとなる(ことが多い)し、企業はより付加価値の高い仕事をできそうな、期待値の高い候補者を採用したいと考える。
では、どうやってその「期待値」を見極めるのだろうか。
 
◆「挫折経験」を質問する意味
「今までで一番挫折を感じた経験」「その挫折から立ち上がるために取った行動」
新卒採用において、定番の質問といえるだろう。
しかし業務の内容にも、個人のスキルにも直接関係しないことをなぜ質問するのだろうか。
上記のような「挫折経験」で確認しようとしているのは、「壁にぶつかったときに、どんな行動をとったのか」「試行錯誤の結果、どんな成果を得たか」「挫折から何を学んだか」ということだ。
言い換えると、「うまくいかない事態が発生した際の対応実績」を聞いている、といったところか。
付加価値の高い仕事を行おうとするほど、難易度が高くなり壁にぶつかることも多くなる。
困難を切り抜け、乗り越えた実績を詳細に確認することで、壁を乗り越え付加価値の高い仕事をできる「期待値」の高い人物かどうかを見極めようとしているのだ。
ちなみに、ここで重要なのは「挫折経験の重大さ」ではない。
「挫折の乗り越え方」、試行錯誤の質や精度がどれほど高く、粘り強く取り組むことができたか、その姿勢を問われている。
逆に言えば、乗り越える過程での姿勢を適切に伝えることができれば、高評価につながりやすいということだ。
 
◆「適切な」自己アピールとは?
長らく遠回りをしてきたが、そろそろ自己アピールを巡る疑問に答えていこう。
・企業は、付加価値の高く、より利益を生み出せる仕事をしてくれる人物を採用したい。
・しかし、職務経験のない新卒の学生に対して、業務上のポテンシャルの見極めは難しい。
・そこで今までの人生から、困難に直面した際の対処経験を聞き出すことで、そのポテンシャルを推し量ろうとしている。
ここまでわかれば、自己アピールはこの形式に当てはまるように整理していけばよい。
つまり、「挫折からV字回復した実績」を伝えられることをゴールとする。
これを詳細まで自信をもって説明できるように準備をすればいいし、エントリーシートにはその概要を記載すると考えればよい。
・相手が最も知りたいのは、5W1Hの「HOW」や「WHY」、その前提となる、「いつ」「どこで」「なにを」といった事象を概要としてまとめると、面接官の方から深く質問してくる。
定量的な数値、具体的な名称を使うことで、相手にイメージさせやすくなる。
これらのポイントを意識することで、面接の際のコミュニケーションがより円滑になるだろう。
 
~今回のまとめ~
・自己アピールは「挫折からのV字回復」と考えてみる
・企業が見ているポイントは「困難な状況での対応実績」、結果より試行錯誤のプロセスをちゃんと話せるように準備する
・面接で「なぜ」「どうやって」を掘り下げてもらえるように、概要説明をエントリーシートにあらかじめ記載する
 
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※追記

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